これまで紹介してきた「売れる」農業への取組みや法人化、あるいは再生という局面において、円滑な金融は重要な要素となる。また、民間企業の資金需要を十分に取り込むことができていない金融機関にとって、農業分野はフロンティアとなっている。本節では、金融機関が農業分野に進出する際の具体的留意点をまとめた。
総特集 農業の経営革新と金融機関の融資進出⑥
⑥ 農業向け融資推進の留意点
1.本稿の論点
農業は地域において主要産業となっている場合も多いことから、その活性化が地方の活力を生む重要な要素となり得るだけでなく、政府が担い手の育成に向けて、法人化や新規参入の促進などを積極的に後押ししている。それゆえ、地域金融機関によっては、農業分野を今後取組みを強化すべきマーケットや新たなビジネスチャンスとして捉えている状況にある。
しかし、農業に対する保護的政策はいまだ継続されており、農業経営・農業金融においては、イコールフッティングが確保されていない面も多々見受けられる。そのため、今後、農業金融への取組みを推進する金融機関においては、農業経営の実態はもちろんのこと、経営の根幹となる法制度やその運用についても把握する必要があろう。
そこで、本稿では、農業経営の実状、特殊な法制度やその運用実態を紹介し、銀行・信用金庫等が農業金融への取組みを推進する際の注意点を述べることとしたい。
続きは雑誌をご覧下さい






